第11話

私を引き剥がして先輩たちは走り去る

遥ちゃんと2人きり

状況が飲み込めない






「なんだったの、?」





「それはあっちのセリフだと思うけど」





変わらないねなんて笑ってる

どこが面白かったのかいまいちわからない


まぁ、遥ちゃんが笑ってくれるならいっか









近くの階段に2人で腰掛ける

教室に戻ろうとかかんがえたけど、もう4限目が始まるからサボることにした




「サボるとか入学早々目立っちゃうね」





「先輩に呼び出されてるだけでもう悪目立ちだよ

平穏な生活は送れないね」





「…それでも遥ちゃんと一緒なら楽しいかも」




修学旅行とか文化祭…体育祭は苦手だけど

2人なら乗り越えられるよね





「蘭…」




「それに遥ちゃんと瑠夏くんを見てたら

私も恋を知れそうだなって…え、え?」





「蘭みたいに素直な子はすぐ彼氏なんてできるよ

でも安心して




変な男には指一本触らせないんだから」






強く強く抱きしめてくれる

優しくてかっこいい遥ちゃん


そんな遥ちゃんが好き





「瑠夏くんは幸せ者だね」






「瑠夏?」







「うん

今日初めて話したけどわかったの

すっごくいい人




そんな彼に選ばれる遥ちゃんはもっとすごい人!!

自信満々、胸はって!」







遥ちゃんよりも強く、強く抱きしめた

誰がなんと言おうとフタ離はすごくお似合いだと私は思うんだ

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