第3話

「瑠夏ーおなクラだからよろしくな!」





「また後で〜」






「瑠夏くんの彼女可愛いー」






「でしょ〜」





瑠夏くんは中学の時から人気者だったようで、

遥ちゃんを抱きしめているにも関わらず男女共に声をかけられてる




そんな瑠夏くんに好きになってもらえる遥ちゃんは本当にすごい

私が誇らしすぎるよ






2人を微笑ましくみてたら





「キャァァァァ」



瑠夏くんの時よりもすごい歓声が聞こえてくる




声のした方は校門の辺り

赤、青、緑のリボンをつけた関係なく人だかりができてて

学年関係なくモテてるみたい







「人気者も大変だね」






「あたしもそう思う」






遥ちゃんと目を合わせて笑う

人だかりが気にならないなんて言えば嘘になるけど

今は気にしてなんかいられない


大好きな遥ちゃんと一緒にいられるだけで十分幸せ










「瑠夏もう大丈夫」





瑠夏くんが遥ちゃんを充電してくれたおかげで元気になったみたい





「あ、遥ちゃんいつものこれ」






遥ちゃんの手にのせる

いちご柄の包み紙に包まれたキャンディ

これが私たちの1日ハッピーになるおまじないだった





「なんでいちごみるく?」





「内緒!!」





瑠夏くんの問いかけに遥ちゃんは笑う

曽於の言葉に瑠夏くんはキョトンとしたままだった





2人の思い出の話

恋を知らないあたしに遥ちゃんが、



『初恋はミルクティーのように甘い』



なんて笑うから

いつ初恋をしてもいいように、

味を忘れないように、

ミルクティー味を持ち歩いてた

でも人によったら味が違うみたいで、

私はたくさんの種類を持ち歩くようにした




そしたら初恋をした時にわかるかも!なんて思ったわけで







「瑠夏!!!」






私の思考を遮る大きな声

声がするのはさっきの人だかりの方からだった

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