第226話

「椿クソてめぇ!俺に喧嘩ふっかけてきやがって!」





「はぁ、自力では見つけられなかった人が何言ってるんですか?

負け犬の遠吠えってこのことですか」






「もう一回言ってみろよっ!!」






「まぁまぁ」







椿に突っかかる隼人との間にはいる楓

楓ひとりじゃ抑えきれないみたいで叶斗も仲裁に加わる





「何してたんだ」




「世間話だよ?」




「連絡ぐらい入れろ」




はぁ、なんて大きなため息を吐く永久

眉間に皺を寄せて不機嫌な姿は、いつものように見えるけど





「必死に探してくれたんだね」



「は?」





無意識に汗をぬぐう姿を見てくすくすと笑う

それに気付いたのか背を向けられた



「心配かけないようにするね」




「あぁ」





そっけない返事だったけどあたしには心地よかった







「ほなけど裕さん!」



突然の大きな声

声の主は秋か

裕と話してるみたい

裕は頭を抱えてるし、秋は切羽詰まったような顔してる




みんながここにいる訳


椿が叫んだ後すぐに叫び声を聞いた隼人たちが図書室に乗り込んできそうだった

それよりも速い速度で椿に中庭まで引き摺られた

みんなには知られたくない場所だったみたい



でも、そのおかげで新しい場所を知れた

中庭に初めてきた

自販機もある




「飲み物…」




「財布持ってんのか?」





「当たり前じゃん

いつも持ち歩いてるから持って…なかった」






永久の問いかけに自信満々に返したものの

ブレザーのポケットに手を突っ込んで絶望した

財布がない





「しょうがねえな」





鼻で笑うなよ、

焦るあたしと裏腹に鼻歌を歌う永久

ズボンのポケットを漁る

胸ポケット


あれ?いつもの真顔に戻った

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