第225話

突っ伏していたはずの椿が勢いよく顔を上げた

それはもう尋常ない速さで


視線の先の秋は、迎えにきたぞなんて笑ってて、

椿の顔がだんだんと青ざめていく

顔面蒼白とはこのことか





「あ、あきさんどこから」






「どこからやろうな〜」




さっきの威勢がどこに行ったのかわからなくなるぐらいしおらしい


秋は秋でヘラヘラと笑ってるけど、

あたしはごまかせないよ




「黙って聞いてたでしょ

盗み聞き?」





あたしの言葉にすごく動揺してる



図星




入るタイミングがなかっただけとか言うけど、

多分割と聞いてたと思う






「秋さん…」





「…俺も強炭酸好きやで…はは」






あたしの手元にある炭酸水を手に取って笑う





案の定すごく序盤だったとか笑えない

椿がまた顔を隠してしまう

震えてる、その震えは恐怖から?




どうにかして欲しくて

秋の方を見るけど1人笑うだけ



椿は戦線離脱

あたしは真顔だけどね






「笑うとこやぞ!!」




「いや笑えないって」







ツッコミ役の叶斗の代わりにツッコミを入れる

それでも椿は笑わないから静寂に包まれたまま顔が引き攣る

秋のせいだねこれは





あれ?でも、





「どうしてここがわかったの?」





もともと知っているとしたら椿が隼人に挑発することはないと思う

挑発なんてしたらすぐに居場所は割れるし、

せっかくの秘密の場所がみんなにバレる可能性が出てくる

ってことは…?





「そんなん」






「GPSか…」







自信満々な顔を見て漏れるため息

椿がつけろと言うところを見ると秋がつけてても納得








「そんなもんせんわ!!」







じゃないみたい

ちょっと、あたしを冷めた目で見ないでくれる?






「まあ、椿は俺につけてるの知ってるんやけどなー」







「あ、あ、秋さん?!?!」








わかりやすい動揺

言いたいことはたくさんあるけど

突っ込んだりいたら関西の血が騒がれそうで正直めんどくさい





だけどさ、なんていうか







「恋する乙女?」






「ちげぇよ!!!!!!!」







今日一うるさい声が校舎に響いた

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