友情

第224話

突っ伏したままの彼は今にも消えそうな悲しそうな声で話してくれた

傷のこともお兄さんのこと、昨日の男のことを考えたら全て辻褄があった


引くぐらいの秋愛もね…






えっと、



〝 弱いあたし〝



はどうするのかだったよね





「どうもしないよ」






羅刹を潰すぐらいならわけないけど、

あの時約束した海くんのためにも下手なことはしないって決めたから



だからあたしは傍観しかできない







「あたしはただ学校生活を送ってるだけ」







平凡を目指してきたから予想外だったけどね


それでも毎日楽しいから








「俺のわがままのせいで羅刹と交戦が始まった時

お前を守ってくれる奴がいなくても

お前のいう学校生活が送れるのかよ」






あたしの考えとは裏腹に冷たい言葉が返ってくる





羅刹と交戦

考えたくなくてもいつかそれは現実になる

ボロボロになる姿を見て何を思う?

あたしはそれを見ても見て見ぬ振りしかできない



その時、学校生活を送るだけなら

あたしが1人でもどうにかするよ


でも、ちょっと違う






「椿のわがままは関係ないよ」




言い方に語弊がある




「俺の話聞いてたか?

兄貴を追ってんだよ、

羅刹を追いかけてるのは俺のせいじゃねぇか」





何が違うんだよ

苦虫を潰したような顔してる




冷静そうに見えて実はポンコツか?

下手したら隼人のがまともかもしれないなんて言えば

椿は怒るかな?






眉間に皺がよってる椿の代わりに口角を緩める






「じゃあ、それは永久のわがままでもあるね

強くなるため、上にのしあがるために喧嘩をする


そのためにメンバーも増やすし、

チーム一体となって戦う、

そうでしょ?」






これはどこの族もそうだ

黒狼だって…まあ今はいい





「喧嘩するのだって、個人の意見だけじゃない

みんなの意見だよ


あーでも、わがままていうよりー」




窓を挟んで廊下を動く影が見える

その主があたしの話の途中で静かに扉が開けた

それが隼人や叶斗じゃないのは信頼の塊だからかもしれない






「わがままじゃねぇならなんっていうんだよ」




「利己的…向上心が高いっていうんやで」

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