第223話

俺の横にいる男は、


数日前までは、全く赤の他人だった俺に

兄貴に縋ることしかできなかった俺のために

居場所をくれて、

しかも仲間をくれた




そんな秋に俺は





「お前もついてこいよ」






「はい…秋さん」







一生ついて行こうって思ったんだ

















そんな過去の話をしてみる

あの女の顔は見ていない









「俺の兄貴が羅刹にいるってだけで、もう裏切りものってことよ

あいつらだって俺のコネを使って仲間に紹介してくれってさ」









ふざけんじゃねぇよ

俺が近づけない兄貴になんでお前らが近づけるんだよ






自然に笑い声が溢れる







「秋さんに出会ってから、今まで痛いなんて感じたことのなかったこの傷が痛くてたまんねぇ

この傷を見せるだけで今までの出来事を思い出すんだよ



クソみたいな世界のことを」







今はバカにされる前に手が出てるし、

俺に歩み寄ろうとしてくれる奴なんていないから

過去を引きずってんのかもな







こんな俺でも、大事な人を守りたい



俺のせいで秋さんがバカにされないように

足を引っ張らないように







俺は強くならないと








「俺の話は終わり

それで、弱いお前はどうするんだよ」






そんな俺の話を聞いてもお前は秋さんの横で笑ってられるのかよ

教えてくれよ

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