第219話
「ありがとー…あれ?」
ペットボトルに感じる違和感
少しだけ椿が反応する
「えっと、間接キス?」
あたしの感じた違和感は、
ペットボトルは蓋が空いていて
中身も少し減っていたこと
これは、椿が秋に用意したものでもなく
もちろん、ここに元々あったものでもなくて
「ばっ!うるせぇな!!!黙って飲めよ!」
椿の自身のものだった
「へー、秋以外には潔癖っぽいのに意外だね」
不覚にもクスクスと笑ってしまう
だってこんなに大胆な行動をしときながら耳は真っ赤
これ以上いったら怒られそうだけど予想外で本当に可愛い
反応を楽しみながら、ありがたく受け取っておく
静かな部屋で響く炭酸の音
「飲めんのかよ」
「ん?あたし強炭酸好きだよ?」
「ちげぇよ…俺のだから」
「何?毒でも仕込んでんの?」
くすくすと冗談で返してみるけど
椿は笑ってくれない
さっきからずっと顔は隠したままだった
「…お前にはわかんねぇよ」
「わかって欲しいの?」
「チッ」
不貞腐れたような反応
恥ずかしいからでもなく、
怒ってるからでもなくて
「俺がこんなんだから誰も口にしねぇよ」
寂しいからなのかな
「でも、もう痛くないんでしょ?」
「は?」
「傷口もう閉じてるでしょ?
何も怖くないよ
痛いのは違うとこだと思うけど」
「…お前ほんとバカだな」
また大きなため息を吐かれた
あたしに何を言ったて無駄だよ
何も怖くないし、何も思わないんだから
短時間で話しすぎてまた喉が渇く
二口目
強いシュワシュワを喉に感じた時
「黙って聞いて」
炭酸の音に負けそうな声で椿は話してくれた
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