第208話
「はぁ、波流もう行こうぜ」
「え?まだ、食べてるんだけど」
「おまっ!…あーくそ、マイペースすぎんだろ
教室で菓子でも食っとけ」
「あ!ちょっ、!ごめん!秋と椿!!またね!」
叶斗に引きずられて、食堂を後にした
秋と椿に手を振ったら後ろで小さな舌打ち
叶斗が言いたいこと、
初めは秋を取られたから怒ってるのかと思ってた
でも、違ってた
ここ数日、秋と行動する時にはいつも椿がいた
秋にベッタリで、時々あたしを見てる
探られてるみたいでなんか嫌なんだよね
多分これが叶斗も許せないことなんだと思う
そういえば、あの時、
あたしに会ったことがあるって言っていたけど、
未だ思い出せない
…今まで沢山不良を見てきたわけだからしょうがないんだけどさ
それが分かれば見られてることの理由がわかるのに
腑に落ちなくて小さくため息がこぼれる
「波流ごめんな」
「え?」
いつの間にか教室に戻ってたみたいで、
自分の席に座らされる
「飯の途中だっただろ?
ほらこれ、代わりになるかわかんねぇけど食ってて
あと、放課後みんなで飯でも行こう」
な?なんて、申し訳なさそうに頭を撫でられる
机の上にあるのは大量のお菓子
これは絶対秋のために用意したやつだよね
あたしが食べていいものじゃない気がして、手をつけずに叶斗を見る
今はまだ…聞けなさそうだね
秋の席を見て何度もため息を吐く叶斗
それじゃあ、あたしがするべきことは大人しく待ってることだね
「あ!叶斗、今日これ食べたい!」
「え?あぁ、いいじゃん
裕に言っとくよ」
「うん!」
今日の晩御飯を決めながら、
放課後の予定を埋めた
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