第41話

「アヤが何だって?」

エイジの焦り様でなんとなくアヤに異変があるのは感じた。

家を飛び出すと、二人は走った。全力で。

だんだんエイジと差が開いていく。

「待ってよ!」

叫んでもエイジは減速しない。ハヤテの声が聞こえていないような…。


エイジはハヤテを抜かし、病院に駆け込み、アヤの病室まで走った。

閉ざされたドアの前にマリが立っていた。向かいの長椅子に母親が覚悟を決めた表情で座っていた。


父親は海外に単身赴任だと、聞いたことがあった。


病室からは、医者の淡々とした指示の声がしていた。

「アヤ!!」

エイジはドアを開けた。

慌てて看護婦が止めにきた。それを振り払う。

医者は心臓マッサージをしていた。

エイジは心電図を見た。

アヤの心臓は動く気配すらなかった。

エイジは医者を体当たりして退かすと、右手をアヤの心臓目がけ振り下ろした。

びくーん!とアヤの体が跳ね上がった。

その場にいた医者と看護婦たちは、何が起こったのかわからず目をぱちくりさせていた。

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