指輪

第31話

六月上旬。それはアヤの誕生日でも何でもなかったけれど…

エイジは駅に向かう途中の雑貨屋で、指輪を買った。

一目見たとき、これアヤに似合う!と思ったのだ。


買ったら、すぐにでも渡したくなった。

けれど、一人では恥ずかしくて、

「お前くるまで、庭園で待ってるから」

「仕方ねーなぁ」

ハヤテに見届け人という名の、付き添いを頼んだ。


訓練が終わって、いつものように最近の漫画やテレビの話をして、ハヤテを待った。

「何だか、今日、エイジ違う気がする」

「気のせいだよ」

アヤの鋭さに負けないように答えた。

「そう?」

「それより、具合悪かったりしたら言えよ?」

「大丈夫よ。心配ありがとう」

アヤはいつも微笑みを絶やさなかった。

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