第18話

次の日から、約束などしていないのに、三人はそこに集まって話した。


「エイジくん、最近集中力あがったね」

トウノ先生が微笑んで言う。

「そうっすか?」

「ハヤテくんより、安定しているよ」

「マジ?俺すげぇ」

エイジはガッツポーズをした。


しっかり訓練をして、早くアヤと話したかった。


「何かいいことでもあったのかい?二人とも表情も明るいよ」


答えずにいた。


ずっとクラスのみんなのような生活が夢だった。


アヤとドラマや漫画の話をする――それだけでも二人は嬉しかった。


だが、エイジはいつまで経っても緊張感がとれなかった。

いや、緊張感は日に日に増していった。


なんでだ?


ベンチのあるとこを目指しながら毎日疑問に思うが、その疑問は話しているうちに忘れてしまう。


別れるとき「じゃ」と言う。

その先が言いだせない。


今日こそ、またって…


思うのに言えない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る