ベンチ

第15話

エイジたちは病院の入り口で別れた。

別れたというより、エイジとハヤテが、アヤまで白い目で見られるのを避けるため、手を離したのだ。


世界中で人間の遺伝子研究が行なわれ、公に知られるようになると、市民は完全に色眼鏡でエイジたちや各地に散らばる仲間を見た。


人の世はどんなに近代化が進もうとも、同じ。

自分と違う者を受け入れられず差別をする。


エイジたちは無視された。

 「気持ち悪い」

と、幼稚園から今まで席は一番後ろの隅だ。


始めは髪を黒くしたり、黒いカラコンでカバーしていても、一度バレると終わりだった。


「「もういいよ。ユウヤ兄ちゃんもそのままだし」」


ユウヤは素でいながら、一部の女性からは支持されていた。

アイドルのようなもので、そういう人からはエイジたちも可愛がられていた。


ユウヤが微笑みの奥で何を思っていたのかは…誰にもわからない――。


「気にしないわ、私」

「いいから行けよ」

そんなこんなで、自己紹介はしたけれど、いつまた会うかなど約束もせずに、双子とアヤは別れたのだ。

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