第14話

二人が泣きだしたので、今度はアヤがおろおろした。

「えっと、ごめんなさい」

「なんでアヤが謝るんだよ?俺たちは勝手に泣いてるだけだから。アヤは悪くない。ただ、ちょっと待って。こいつ紹介するから」

暫らく二人は泣いていた。


気持ちが落ち着いたあと、ハヤテはエイジに紹介され、「よろしく」アヤにたどたどしく頭を下げた。

「私はミヤシロアヤ。どうぞよろしくね」

アヤも丁寧に頭を下げた。

「寒くなってきたな。仕方ないから帰るか」

「エイジ、帰り方わかる?」

「知ってるも何も、ここ俺たちの家あるし」

「知ってるなら、送ってくれると助かるんだけどな?」


こういうときは送ってあげるよと言えばいいのか!…とハヤテは心の中で手を叩いた。


「あ、うん。こっち」

エイジとハヤテは先を歩きだす。

「待って」

アヤはエイジの手を掴んだ。

「な、なんだ?」

「また迷わないように…駄目?」

「……別に、いいよ」

エイジはぶっきらぼうに答えてまた歩きだした。

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