口喧嘩

第11話

アヤの顔はエイジとエイジに似た少年を何度も交互に見た。


少年は髪の色と瞳の色は違うけれど、エイジそのものだった。

「戻ろう。また兄さんに怒られるよ」

発せられた声もまったく同じだったので、また驚いた。


水色の髪の綺麗な少年はアヤに一度視線を寄越したが、

「一人で戻れ!別に怒られてもいいよ!」

エイジの怒鳴り声にすぐエイジに向き直った。

「駄目だ!」

「何が駄目なんだよ?俺は梃子でも動かないからな!」

「だって――」


俺たち、双子じゃないか……

独りにしないでくれよ!


少年は言わずにきゅっと唇を噛んだ。

「……戻ろう」

小さく一歩踏み出す。

「来んな!」

バッ!!と桜の木の一部が破裂するように花を散らせた。


え!?何!?


あんな不自然な散り方、ない…


「…」

アヤは二人を見た。


こ、この子たち?


エイジが明ら様にしまったという表情をしていた。

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