第10話

エイジは首を横に振った。

「俺はここでいいよ」

人に不慣れな焦りと女の子に不慣れな強烈な照れがあった。

「立ってるのと座ってるのじゃ、体力の減りが違うのよ?体力は温存しておかなきゃ」

今、病人という設定でいるエイジには他に断る理由がないので、内心舌打ちをしつつ意を決したエイジはなるべく動作が自然に見えるように歩き、ベンチの右端に腰掛けた。

「エイジくんは何才?」

「呼び捨てでいいよ。16才」

「高校二年?」

「一年。俺4月2日誕生日なんだ」

アヤが嬉しそうに笑った。

「私も高校一年よ。ほとんど行けてないけど」

そうなんだと言おうとした正にその時、


バサッ と

エイジと同じところから、また人が出てきた。


エイジは勢いよく立ち上がり

「来んなよ!」

その人物と対峙する位置に逃げた。

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