第55話

手当てが終わると先輩はレコードを物色し始めた。

「いいんですか?勝手に…」

「いいだろうよ?」

情報屋は僕たちが着くなり、すぐ現場へ出掛けていったから今はいない。


「しかし、レコードとはレトロな趣味だな」

先輩が呟いた。

隣にはMDCDデッキもある。

先輩はレコードデッキをいじり始める。

「わかんねー。お前わかる?」

デッキを睨み付けながら聞いてくる。

僕は先輩と並ぶ形でデッキの前に立った。

「あ、僕の家にあった型の一つあとのですね。操作がほとんど一緒です」

電源をONすればあとは自動で動いてくれる。

「動くのか?」

「動きますね…」

僕は指を出した。

「レコードが乗ってます。掃除もされている。これは動くことをさしてます」

「これ聞きたい」

「知ってるんですか?」

「いいや。ジャケが綺麗だから」

頷いて僕はレコードを受け取った。

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