どうぞお手を(亀島side)

第54話

児童院をあとにして次についたところは、情報屋のアパートだった。


マサさんになにかあったとき、一時的に預かってくれるようになっていた。


行く前に先輩が僕の携帯で電話を掛けた。

「先輩の携帯は?」

「壊れた」

さっき電話がかかってこないで、先輩が走ってきた理由がわかった。


移動しながら先輩をよくみると、あちこちに擦り傷や銃弾が擦った跡がついていて血が滲んでいた。


荷物を置くと、僕は先輩の手当てをした。

「……そんなのいつ覚えた?」

「だてに旅してなかったですし…。マサさんの医学書読んだり――」

「ふーん」

それきり手当てが終わるまで僕らは話さなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る