第51話

マサ、私はオートマは使わない

これをどうしろと?


「――みさと、に?」


あのおっさん…


自然に口の端があがる。

私はマサの銃をベルトに挟んだ。

自分の銃もホルスターに戻す。


もちろん走る足は止めない。


台風が近づいてるから、風が強くて走りにくい。

向かい風だから余計。


マサ。

本名将隆(まさたか)。名字は?知らない

年35,6,7…どれだよ?知らない

医者。超ヤブ。


私は目を拭った。

うざいよ。出てくるな。前が見えなくなる


児童院のドアを力一杯蹴破った。

蹴破る勢い、なんてくそくらえ!


叫ぶ声は涙を堪えてるせいで悲鳴に近くてうるさい。


亀島に説明しながら涙が出てきた。

自分の甘さに腹が立った。


「30秒だけでいい」と亀島が言うから、そのくらいの時間ならあると答える。

亀島が奥に掛けだしたので、慌てて後を追う。

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