第47話

あっという間に半年経った。


季節外れの台風が近づいていた、11月、


「みさと!出るぞ!!」


先輩がドアを蹴破って入ってきた。

「荷物出せ!早く!」

言う声は悲鳴に近い。走ってきてそのまま荷物を出しているので、息が弾んだままだ。

「先輩、マサさんは?」

「死んだ」

強風で揺れる窓がひどく耳障りだった。

「――え?」

そこでやっと先輩も動きを止めた。

「死んだんだ。だから、俺たちはここから出なければいけないんだ。お前……」

まだ肩を上下させながら、ゆっくり僕を見る。

「ここに半年いれたのは、奇跡に近いんだ。あの病院も!俺とマサが生きて帰ってこれてたのも…。くそ――っ!」

先輩は目を拭った。

「甘かった!いつまでも続くなんて……。今の今まで思ってた…」

僕は手を握り締めた。


僕も同じことを考えていた

この二年……


「――先輩、30秒でも時間ありますか?」

「あぁ、そのくらいなら…」

僕は部屋を出て走った。

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