第44話

そこに数人の人間が姿を見せた。

女性も二人いて少し驚いた。


覗き込むスコープには人がロックされている

あとはトリガーを引くだけ…


できなかった。

わかっているのに

指が動かない。

脈拍も心なしか早い。


今、人を撃ったら

本当に 戻れない


そんなの、今更じゃないか!

覚悟しただろ!


窓の向こうでは銃撃戦になっていた。

『撃て!みさと!』

銃声の中からマサさんの声。


それに答えれない。


やりたいことを成し遂げるには

ここを越えなければいけない


冷静な自分が言う。


――!そうだ…

他人を撃てなくて、どうしてあの人を撃てる?


『みさと!』

僕は返事の代わりにトリガーを引いた。

練習用とは桁外れなリコイル(反動)で若干手に痺れが走った。

サイレンサーを付けていなかったため、轟音が響いた。


スコープの中、男の銃が手と共に吹っ飛んだ。

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