第10話

「そんなことはっ…!さ、サトミさんは…」

「はい?」

「音楽は何を聞きますか?」

「聞きませんねぇ…。息子の部屋から時々ロックが聞こえてきます。とーきーめーいた俺をだーれもとーめられーない♪…知ってます?」

ハヤテは覚えてるフレーズを小さく歌った。

「確か、HaLUbinA(はるびな)とか言う、最近流行りのバンドだった気が…」

「詳しいですね」

「いえ!CDショップでエンドレスで流れてました。ショパンを買いに行ったとき。それだけです」

ゆう子は紅茶を飲んだ。

「実は、この服も双子の兄ので…私は病院以外何も知らないんです。学生の頃はそこそこ流行りなどにも付いていけたのですが」

「あの」

「はい?」

「もしよろしければ、これからもお会いしませんか?クラシックのコンサートなど行きましょう?」

「私でよければ…。クラシックの他にも街を案内してください」

ゆう子はこの時初めて笑った。

「歓んで。色々知っていきましょう」

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