第42話
それは少し気になっていることを訊きたいからで、暴走族の彼なら知っているかもしれない。
「雷神って暴走族知ってますか?」
「雷神?」
「はい、紅竜を倒そうと企んでる人達です」
「……知りませんね」
だけど、史郎さんは知らないらしい。
嘘なのか、それとも雷神という族が最近できたか小さすぎてまだ知られていないだけなのかもしれない。
それを知る術は私にはない。
「そうですか、すみません変なこと訊いて」
「いえ。それじゃ今度こそおやすみ」
「はい」
音を立ててしまった扉。
鍵を掛けたような音はしなかったので、逃げだすチャンスはあるのかもしれないけど、持ち物は彼らに取られてしまっているため逃げるための資金がない。
どの道彼らのいう事を聞くしかないのか。
「はぁ……最悪」
私の運は最高に悪いらしい。
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