第119話

夕陽が憎たらしいほど眩しい。タムタの絶望した顔を容赦なく照らした。

「……そんな――……」

震えた声でそれだけ呟いた。


二人は階下に降りて、古ぼけたソファーに座っていた。

子どもたちが鞄を背に帰ってきて、タムタたちに寄ってくる。

「おじさんは誰の親ぁ?」

「お姉さんは護衛?強いの?」

タムタは微笑む。寂しそうに。

「おじさん、マリアのお客なんだ」

「シスターの!?おじさんは神父?」

「……見習いだよ」

嘘を付くことにした。

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