第39話

ゆっくりドアを開けると、長い間使われていない埃の匂いが混ざった建物本来の匂いのする空気が、中に入る冷たい風に押されて流れてきた。


暗い室内に目を凝らし、タムタは息を詰める。サリッシュは冷静にレッドの横顔を見ていた。

レッドの表情が強張り、極度の緊張のせいか小さく震えていた。


レッドが震える足を踏み出す。一歩。

コッ…と足音が小さく響いた。

一歩、また一歩と震える足を進める。レッドの足音だけが室内に響いた。

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