第29話

街に着く頃には、陽は完全に沈んでいた。星が雲の隙間から、チカチカ光っていた。


宿を取ろうと、宿屋に入ると、カウンターにいた初老の男が笑んで、

「久しぶり、アリア。長旅でもしていたのかい?」

明らかに三人に向かって喋ったので、タムタとサリッシュはレッドを振り向いた。


咄嗟にレッドは曖昧に笑む。

「ええ、まぁ」

「友達かい?」

「そうなの。部屋空いてる?」

「うちはいつも暇さ。知ってるだろう」

男はカッカと笑い、宿泊用紙を出した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る