第26話
暫し呆然とレッドはそれを見ていた。
「――アリア」
「え?」
「アリア・シャリル。…多分、私の本名だわ」
傷を見ながら、レッドは呟くように言った。
「あの人の名前がカサブランカなら……消去法でいくとそれしか残らないの」
夢うつつの表情で言う。
困った笑みで、タムタは頬を指先で掻いた。
「知ってたの、名前?」
「夢で、誰かが呼んでたの。あれは母親だと思う」
レッドの目から涙が溢れた。
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