第87話

なんだ!?

こいつ本当に人間か?


混乱しつつそっと手を離すと、レッドは咳き込みながらずるずると座り込んだ。


風に巻き上げられて、はっきりとした血の匂いが男の鼻腔に届いた。

全員殺られてしまって、今自分一人だとそこでわかった。


音が…しなかった……

気配も微塵も無く…

まるで、うちの頭のような…………


剣がゆっくり引かれるのを横目で追いながら思う。

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