第65話
燈馬は哉芽を見送ったあと急いで茉白の部屋に向かった。茉白は部屋の中で倒れていた。
「茉白、大丈夫?痛みが酷いの?とにかくベッド行って横になろう。」
燈馬は茉白を抱き上げてベッドへに連れて行った。茉白の顔色はとても悪かった。
「燈馬君。私はどうしたら良いの?彼を救いたいのに。燈馬君にも幸せになって欲しいのに。」
茉白は泣きながら燈馬にすがりついた。
燈馬は茉白の脈を確認しながら鎮静剤を投与した。心を休めて貰うために。
「大丈夫。今は眠って。君を困らせたい訳じゃない。僕も哉芽君も君を愛してるだけだよ。だからゆっくり休んで。」
茉白の寝息が聞こえる。燈馬は考えていた。茉白の幸せは何処にあるのか。愛を押し付けたい訳ではないけど、茉白の存在そのものが麻薬のように心を捉えて離してくれない。側にいるのも、離れるのも辛いなんて。
「どうしたものかな茉白。諦めが悪くてごめんね。お姫様。僕は一生君の下僕だね。」
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