第59話

茉白は外を見ていた。もうすぐ夏がきて葵に子供が産まれる。私はおばあちゃんになる。何もしてあげれないけれど、沢山愛してあげたい。早く会いたい。


「茉白ちょっといい?体調大丈夫だったら少し話せるかな。」


燈馬が部屋に入ってきた。暖かい笑顔で。茉白も笑顔で燈馬を迎えた。


「燈馬君大丈夫よ。珍しいね話なんて。」


「哉芽君が後で会いに来るって。茉白に渡したいものがあるんだって。」


哉芽の名前を聞いて茉白の瞳に色がうまれた。

燈馬はたまらなくなって、茉白を抱きしめた。


「燈馬君どうしたの?何かあった?」


茉白は戸惑っていた。いつもの燈馬じゃない。


「茉白。哉芽君に何を言われたの?茉白は何て答えたの?いやその前に僕の思いを伝えさせて。ずっと愛してる。これからも茉白だけ愛してる。気付いてよ。僕じゃダメなの?いつまで可愛い従兄弟でいれば良いの?僕は茉白と愛し合って生きていきたい。茉白を幸せにしたい。キスさせて。茉白。僕を受け入れて。」


燈馬は茉白に顔を近づけた。

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