第49話

茉白は身体を起こして哉芽を抱いた。


「いいえ。謝るのは私の方です。咲来さんと紫耀さんの前から居なくなれば全て終わると思ったの。でもそうじゃなかった。私と紫耀さんが咲来さんともっと向き合っていれば。


私が紫耀さんを愛さなければ誰も傷つかなかったのに。哉芽さんは玩具じゃない。まだやり直せる。どうか幸せになって。もう一度誰かを愛して。」


哉芽は茉白の香りに包まれて、愛おしさが溢れていた。


「茉白さん。愛してる。僕は子供じゃない。男として貴方を愛してるよ。貴方がいれば何も要らない。もう自分の気持ちに正直に生きたい。

僕の想いを受け止めて。」


哉芽は茉白にキスをした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る