Episode3
第6話
スマートフォンの地図を確認しながらたどり着いたそこは、大きな建物だった。一階にはCafeやブランドのテナントが入っていて、
その一角にクリニックがあるらしい。
病院には見えないオシャレで大きなそこはペインクリニック、痛みを専門に治療する場所らしい。
2階以上はオフィスや貸しスタジオなどがあり
最上階はマンションスペースになっているはずだ。
哉芽はクリニックの受付に足を運び、受付の女性が思わず赤くなってしまう程妖艶な笑みで話しかけた。
「弁護士の紫雲哉芽です。睦月先生にお会い
したいのですが、取り次いでいただけますか。」
儚げで美しいこの男が弁護士だなんて。何故か勿体ない気がした。王子様。それがこんなに似合う人は見た事がない。
「少しお待ち下さい。先生に確認致します。」
呼び出しの電話をかけながら哉芽から目が離せない様子の彼女を哉芽はうんざりした思いで見ていた。
「仕事しろよ。僕を見るな。」
そう心で呟きながら。
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