第90話
葵は朱音を寝かしつけていた。朱音は葵の腕の中でウトウトしながら創太の指を握っていた。
「そろそろベッドへ連れて行こうか。僕が代わるよ。」
創太は朱音を抱き寄せながらベッドへ連れて行った。
葵はテーブルに置いてあるスマホを確認して燈馬からの着信があったのをで折り返した
「燈馬さん。葵です。電話に出れなくてごめんなさい。今は大丈夫です。
はい。お母さんが。そうですか。今すぐじゃないのですね。はい。わかりました。私も頻繁に
会いに行きますね。
優芽さんのお手伝いをする事にするんですね。
わかりました。ありがとうございます。
哉芽さんは大丈夫ですか。はい。そうですか。
燈馬さんお母さんを宜しくお願いします。
じゃあ詳しい事は優芽さんと連絡をしますね。
わかりました。じゃあまた。おやすみなさい」
電話を終えた葵を戻って来た創太が心配して抱きしめた。
「どうしたの?誰と電話をしていたの?何か言われたの?」
「燈馬さんと話していたの。お母さんが。心臓の状態が少し悪化してるの。
今すぐという訳ではないけど、発作を起こすかもしれないって。
創太どうしよう。お母さんが。まだ一緒にいたいのに。もしお母さんがいなくなったら。」
「葵。落ち着いて。大丈夫だよ。僕が側にいるから。お母さんは強い人だから葵を悲しませるような事にはならない。
葵と朱音でお母さんに会いに行っておいで。僕も休みが取れたら行くから。
しばらくお母さんのマンションの側にホテルをとろうか。移動が大変だからね。」
葵は創太の胸で大きく息をはいた。
「ありがとう。燈馬さんと優芽さんに相談してみる。創太は無理しないで。
仕事忙しいでしょ。お母さんの所に行かせてくれるだけで充分嬉しい。」
創太は葵にキスをした。
「僕達は家族だよ。僕もお母さんに会いたい。
それに長い間朱音に会わなかったら忘れられそうで。葵を抱きしめてキスもしたいしね。」
葵は創太に微笑んだ。
「私も創太に会いたい。朱音もお父さんは忘れないわ。2人で待ってるから、無理しないでね」
2人は強く抱きしめあってキスをした。
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