NO.27
第79話
琥珀がミルクティーを持ってきて静雅にそっと手渡した。
「ゆっくり飲んでください。目眩は大丈夫ですか?無理しないで辛いなら教えてください。」
「ありがとうございます。頂きます。」
静雅は暖かいミルクティーをゆっくり飲んだ。
「美味しいです。本当に暖かいですね。なんだかほっとします。」
琥珀は静雅の顔が柔らかくなっているのが嬉しかった。
「良かったです。緊張されたのかもしれませんね。少し顔色が良くなってきたようです。」
2人は見つめあって微笑んだ。静雅はこんなに優しい時間がある事を初めて知った。
静雅は目眩がなかなか治らずに困っていた。
スマホの画面を何度も確認して千晶が怒っていないかを気にしていた。
そのせいで事務所のドアが開いた事に気が付かなかった。
「すみません。紫雲優芽さんはこちらですか」
入口から声がした。琥珀は立ち上がり入口に向かいながら答えた。
「優芽さんは外出していますが。ああ先生でしたか。お久しぶりです。優芽さんに用事ですか
明日にならないと戻って来ないのですが。とりあえずお入りください。」
琥珀に招かれて、男性と女性の2人が事務所の中に入ってきた。2人とも白衣を来ている。
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