第69話

哉芽が茉白を抱きしめた。


「そんな事言わないで。まだ離せないよ。茉白は僕の為に考えてくれてる事はわかってる。


でも僕は愛する人を手放せない。ごめんね。

辛くて痛い茉白が僕の為に生きてくれてるのに


僕は君がいないとダメなんだ。お願いだから。

僕の側にいて欲しい。」


「哉芽。大丈夫よ。側にいるから。私の命のある限り私はあなたから離れない。


でも哉芽にはもっと素敵で幸せになって欲しい

私だけじゃなくて、色んな人と関わって成長してね。」


葵は茉白を見つめて笑顔を見せた。


「お母さん。大丈夫よ。哉芽さんも燈馬さんも優芽さんも私の家族だから。


お母さんの愛が私達を繋げている。だからみんな幸せでいられるのよ。」


創太は葵の肩を抱いて明るく笑った。


「葵は幸せだね。こんなイケメンがお兄さんなんだから。燈馬さんも優芽さんも美男美女だし


僕だけ浮いちゃうな。葵に飽きられないように

頑張らないと。」


「創太は特別だから。わかってるでしょ。

恥ずかしいから言わせないで。」


葵の赤い顔に茉白は嬉しくなった。


「葵。幸せだね。本当に良かった。これからも創太君と仲良くしてね。」

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