第68話

哉芽は葵に聞いた。


「僕と茉白の事はどうして。なぜ許してくれるのですか。」


「お父さんが言ってたんです。自分が亡くなったら哉芽さんがお母さんに会いに行く。


そうしたら、2人は必ず愛し合うから。葵は哉芽の妹だけど、どうか2人を認めて欲しい。


お父さんがつけてしまった傷を癒す為にお互いが必要だから。そうお父さんはそう言っていた


朱音が生まれてお母さんが会いに来てくれた時にお母さんの顔を見てわかったの。


お母さん幸せそうだった。お母さんがやっと愛する人を見つけたんだって。


私にすぐに紹介できないのは、相手が哉芽さんだから。


だから、お母さんから言ってくれるまで待つ事にしたの。私は全然平気だから2人は何も心配しないでね。」


「参ったな。父さんはそこまで考えていたなんて。なんだか悔しいけど、葵さんにも遺言をしていたんだね。」


「葵。ありがとう。哉芽は私を幸せにしてくれるの。これからも家族として仲良くしてあげて


私がいなくなった後も、哉芽の妹でいてね。

創太君も葵と哉芽を宜しくお願いします。」

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