NO.20

哉芽の事務所に燈馬が来ていた。哉芽と琥珀は優しい笑顔で燈馬を出迎えた。

「哉芽君、琥珀さんありがとうございました。

優芽さんと結婚する事になりました。

これからも色々あると思いますが、2人で乗り越えて行きます。」

哉芽は泣きそうな顔で燈馬の手を握った。

「燈馬さん。こちらこそ本当にありがとうございました。優芽がやっと本当の幸せを見つけたんですね。

僕にできることがあればなんでも言ってください。式はいつにしましょうか。」

琥珀も嬉しそうに笑っていた。

「優芽ちゃんがやっと素直になって良かった。

僕も嬉しいです。

これからは皆で幸せになりましょう。」

燈馬は照れくさそうに笑っていた。

「とりあえず入籍して一緒に暮らします。式は身内だけでやろうかと話してます。

でも、一つだけ相談したい事があるんです。

葵ちゃんの事です。

優芽さんの兄として哉芽さんを紹介したら

葵ちゃんはきっと気がついてしまう。」

哉芽は燈馬を見つめて頷いた。

「そうですね。でもいつかは真実を話さないといけないと思っていました。」

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