第38話

優芽は写真を眺めた。自然と涙が溢れてくる。


「琥珀さんのお母様が、私の。そうでしたか。

でも、なぜそんな事を。


お母様が琥珀さんのお母様に何かしたのですね。琥珀さんのご家族は大丈夫なんですか?


もし琥珀さんの幸せが壊れていたのなら私が謝ります。本当にすみません。」


頭を下げた優芽を燈馬が抱きしめた。


「なぜ優芽さんが謝るの。きっと優芽さんも苦しい思いを抱えているよね。


それは全部咲来さんがしたことで、優芽さんや哉芽君は何も悪くないよ。」


「そうだよ優芽ちゃん。もう自分を責めないで僕は優芽ちゃんに心を軽くして欲しい。


優芽ちゃんは僕の妹なんだから。5年前からずっと言いたかった。ありがとう優芽ちゃん。


優芽ちゃんと哉芽が僕の家族を救ってくれた。

僕が今こうしているのは2人のおかげなんだよ」

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