第17話

優芽の身体を優しくさする。優芽は泣くのを堪えていた。


「私は自分勝手で家族に迷惑ばかりかけてきて今も沢山の人に支えられている。


だから何も出来ないかもしれないけれど、自分の大切な人の役にたちたいと思っているわ。


優芽さんは私の大切な家族よ。もう1人で悩まないで欲しいの。


哉芽君も燈馬君も優芽さんが笑顔でいてくれるだけで幸せなんだから。」


優芽は涙が止まらなかった。それでも本当の事は言えない。茉白や兄を傷つけたくないから。


「茉白さんが家族になってくれて幸せです。

私が今自分の道を進めるのも家族のお陰です。


私も大切な家族を守れるように努力します。

兄といつまでも幸せでいて下さい。」


茉白は優芽が心配だった。甘える事を知らない健気な姿が愛おしくてたまらない。


「もう。優芽さんはもっと人に頼って良いのよ。あなたを愛してる人が沢山いるのを忘れないでね。」


「はい。ありがとうございます。こうして抱きしめて貰えるだけで充分です。」


2人は泣き笑いをしながら抱きしめあった。

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