第90話

ピンポン


チャイムが鳴ってドアを開けると


「竜ちゃん!?」


「ごめん、学校で話したかったんだけど。

教室行ってもいなかったから」


「え?あ、今日文化祭の係で抜けてたから。

あっ!!」


今、これ以上入られたらバレる。

玲央がいること。付き合ってること…


「どうした?」


「なんでもない!!

それで何??」


「文化祭の事で頼みがあるんだけど」


ガチャッ


リビングのドアが開いて玲央がこっちに来る。


「え?工藤くん」


「今俺、菜穂と付き合ってるから」


「…そう。それがなに?

俺には関係ないことなんだけど」


「いや、一応菜穂の幼なじみだし。

俺も前に会ったから挨拶」


「ふーん。結構、嫉妬深いのかな?」


「は?」


何?この重い空気。


「とりあえず!竜ちゃん頼みって?」


「文化祭の時に生徒会の出し物でヘアメイクコンテストってのがあって、それに出るんだけど。

モデルやってくれない?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る