「えっ？」

フラれると思って少し出ていた涙が止まり、

ゆっくり泉くんの方を見る。

「アイドルじゃない俺を知ってるのは、

亜夢ちゃんだけがいい」

「…っ」

「俺と付き合ってくれるかな？」

嬉しくて、身体中の熱が一気に上がる。

「…っはい！」

「え？本当？」

頭を何度も下げる。

「私も、泉くんの事…好きだよ」

「マジかー！やば、超嬉しいんだけど…

俺顔ヤバくない？にやけてない？」

私の隣に座って、あたふたしてる。

「ヤバくないよ。

凄い、かっこいい！」

「本当？亜夢ちゃんが言うならいっか」

「…あの、私元々ファンだったし、ごく普通の一般人だけど本当にいいの？」

「そんなの関係ないよ。

俺ね、友達のために突っ走った亜夢ちゃん凄くいいなって思ったんだ」

「こないだの沖縄旅行の時…

でもよく考えたら百崎さんみたいな女優さんを怪我させる所だったよねー」

「まぁ否定はしないけど。

でも、誰かのために行動出来る亜夢ちゃん、かっこいい」

私の頭をポンッと叩く。

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