第84話

乗り終わると、ぜーはー言っている泉くん。


「えっと…ホントは苦手なんだよね?絶叫系」


「…そうだよ。でも、亜夢ちゃんと乗りたかったから…」


その場にいきなり腰を下ろす。


「あー!俺、めっちゃかっこ悪いじゃん!

だっせー」


うわーって言いながら自分を責めてる。


同じように腰を下ろす。


「なんか、嬉しい…」


「えっ!?こんなかっこ悪い所が!?」


「だって、普段の皆が知ってるのはキラキラしてる泉くんで、こんなに素を見てるのは私だけだよね?」


泉くんの右手の人差し指を握る。


「!?ちょっと待った!!」


座ったかと思ったら突然立ち上がり、

釣られて私も立ち上がる。


「えっと、どうしたの?」

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