第83話

~亜夢side~


菜穂ちんと玲央くん、気を使ったんだろうけど。


気まずいよ~


2人と別れてから泉くんと長蛇の列に並んぶ。

会話もせずに。


「ね、前の人カッコよくない?」

「雰囲気がもうイケメン」


バレるってー!!


「あ、亜夢ちゃん。

後でこれ乗ろうよ」


広げたパンフレットを私にみせてくる。

周りの声が聞こえなてないのかな?


「ここで俺が変にそわそわしたりすると逆に怪しまれるから、今日は普通にデートをしにきた1人の男ってことで」


耳元で囁かれる。


「~っ。

わかっ、わかった」


「やっと目を見てくれたー。

今日ずっと避けてんだもん俺の事。

さすがに傷つくって」


「ごめんね」


順番が来て、2人でコースターに乗り込む。


「俺、好きなこと2人で遊園地って初めてたがら緊張ー。終わって泣いてたらごめんね」


いつもとは違って照れて笑った泉くん。

可愛くて、かっこいい。


「…ちょっと、見てみたいかも…」


「えっ!?嫌だよ!泣かないように頑張るから」

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