第82話

「むっ、無理…!」


「亜夢ちゃん」


私たちの所に2人が来て、泉くんが亜夢に声をかける。


「仕事以外で遊園地来るの久しぶりだったから、今日凄く楽しみにしてたんだ」


「~っ」


亜夢はコクリと頷いて、下を向き私の手を繋いだ状態で園内に入る。


「何から乗るー?」


後ろにいる、亜夢と泉くんに聞く。


「じゃあ、あれ」


2人して指さしたのは、360℃回転コースター。


「えっ?」


「亜夢ちゃんもああいう系好き?俺もー」


「うん、好きです…」


「同い年なんだからタメ語でいいって」


やっと2人が話してくれて、私と玲央はホッとする。


「俺、絶叫苦手だから。菜穂とあっち行くわ」


私の腕を引っ張って2人から離れる。


「え?玲央絶叫苦手だったの?

ごめん、遊園地とかにしちゃって」


「バカ、ちげーよ。

やっと2人が口聞いたんだからこのまま2人にしたほうがいいだろ」


「あぁ。なるほど」


「あと、せっかくだし菜穂と2人が良かったんだよ」


ド直球…。顔真っ赤だし。


「…バカ」

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