第57話

「本当ですかー!?良かったですー」


私の手を握ってぶんぶんと振り回す。


「おぃ。菜穂に触るな」


「本当に好きな子には名前で呼ぶんだー」


私達の所に可愛い女の子が入ってきた。


テレビで見たことあるような。


「百崎…」


「百崎アヤメさんだ」


「わー、嬉しい!私の事知っててくれて!

改めて百崎アヤメです、よろしくお願いしまーす」


「あ…はい」


百崎さんは私に挨拶したかと思えばすぐに玲央にくっつく。


「ねぇ、私もこの後オフなんだけど一緒に遊びたいなー」


うわー。玲央、あからさまに嫌な顔してるよ。


「大人気女優様が俺らと遊ぶなんて釣り合わなすぎて遠慮しておきます」


玲央は百崎さんを引き剥がす。


「えー!!」


私の方を見て耳打ちする。

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