第42話

『来るなってこと?』


「そうじゃなくて…」


『もっと、ファンにバレなさそうな場所とかでってこと?』


「そう!流石に何も無いにしても危険だと思う」


『じゃあ、今度の土曜日オフなんだけど俺の家に来ない?』


「え?私、バイト」


『終わってからでいいよ』


「あ、うん…?」


…ピッ。

電話を切って我に返る。


「っていきなり自宅訪問!?

確かにバレなさそうな所とか言ったけど!言ったけども…」


クッションに顔を埋める。


「…何か手土産持っていこうかな。」



— 土曜日。


⚫INEで送ってもらった地図を頼りに着いた場所は。


「超、高層マンション…」


お土産を握りしめて、オートロックインターホンのところに行き708を押す。

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