第41話

夜、家に着いて携帯を開く。


【今日は悪い。

アイツらのせいであんまり話せなかった】


メッセージが入ってた。


【大丈夫だよ。】


送信を押そうしたけど、


消した。


いつも、直球で素直でぶつかってくれる。

芸能人だからって線を引く前に、

少しぐらい素直に返したい…!


【私も話したかった】


送信。


「……!!」


私、何送った?


消そう!らしくない!!


消そうと取り消しボタンを押そうとしたけど、


既読 私も話したかった



「既読になったー…!!」


その場で崩れ落ちる。


暫くすると、携帯が鳴り響く。


~♪~♪


【着信 工藤玲央】


「もしもし…?」


『あ、菜穂?どうした』


「え?何が?」


『なんか、可愛いこと言ってくるから』


「かわっ…別に可愛くない!」


『いつもの菜穂だ』


「ねぇ、バイト先に会いに来てくれるのは嬉しいんだけど…今日みたいにバレたりしそうな時あるし…」

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