第35話

「え?いいのか?」


「うん…」


「な、ほ…」


「はい」


「菜穂」


「何回呼ぶの?」


2回も繰り返し呼ぶから思わずツッコミならが笑った。


「うっせー!

嬉しいんだよ!名前で呼ばせてもらえるのが…

初めて好きになった、から」


好きって言われてかなり恥ずかしくて、目線を逸らしたけど。


「ありがと…」


「ツンデレか!?」


「うるさいなー!

直球過ぎて恥ずかしくなったの!!」


「はいはい。車来たから乗って。

送るから」


車のドアを開けて私を先に乗せてくれた。


なんか、紳士みたい…。


車に乗って、ふと工藤くんの方を見る。


やっぱり芸能人なんだな…

綺麗な顔、まつげ長っ…


「ん?」


あまりにもジッと見てたからか、工藤くんは私の方を見る。


「ごめんっ、なんでもない…」




もしかしたら、次の恋は…


あるのかな?

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