第25話

~菜穂side~


「今のってこないだもいたよな?

やっぱり知り合い?」


竜ちゃんがいう、知り合いとは工藤くんの事。


「えっと、常連さん」


「なんか、ほらあのーflatの子に似てたな。

工藤ー…」


「全然似てないよ!人違い!!」


竜ちゃんの言葉を遮って否定する。


「そう?

あ、菜穂今日は何時まで?」


「今日は後1時間で上がるけど」


「用事終わったし、1時間ならブラブラしてるから一緒に帰ろ」


「うん…っ」


ふと、昨日の人の事を思い出す。


昨日の人は、彼女じゃないの?

まぁ、私は恋愛対象に入らないみたいだけど。


でも一緒に帰っていいのかな?


「…竜ちゃん、やっぱり先に帰っていいよ!

待たせちゃ悪いし」


彼女さんに悪いし…。


「何を今更言ってんの?そんなのいつもの事だろ」


やっぱり竜ちゃんに嘘はつけないらしい私。


「今更変な気を使うなよ」


竜ちゃんはアイスを買ってお店を出ていく。


「……」


「花咲さん、顔真っ赤」


店長に言われるけど、自分でも自覚する。

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