第59話

--牧野竜雅side--


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―――――……




どのくらい時間が経ったのだろう。



いつの間にか、藍ちゃんの姿が無かった。



「あれ、藍ちゃんは……?」br>


みんなに聞いてみると、裕が「出てった」と教えてくれた。




「………そうなんだ」



藍ちゃんが言った言葉がまだ俺の頭の中に残っている。




“私は人を殺した”



頭の中で何回もリピートされる……。



「あれ……、マジなのか?」



俺達に聞いてきた慧悟。お前も信じれないらしいな。勿論、俺も信じられない。いや、信じたくない。



あの子――藍ちゃんに昨日、初めて会ったとき、なんか違うと思った。




そこらの女とは違う。そう感じた。



あと……






――――何か抱えてることも。




俺はずっと女は皆、同じだと思ってた。






でも、藍ちゃんは違う。



初めて藍ちゃんを見た時、綺麗すぎて思わず目を奪われた。




しかも、俺達の正体を知っても態度は変わらなかった。



いやまず、俺達が誰だか知らなかったな。



あれは驚いたな。



だって、俺らは全国NO.1だから一般人も知ってると思ったんだけど…



俺達もまだまだだね~。

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