第55話

「おはよう。藍ちゃん」


坂井暁も笑顔で私に挨拶してきた。


そんな彼等を見て、また新藤裕に視線を戻す。



途中、牧野竜雅に「藍ちゃんに無視された~。かなしぃ~」と泣き真似をされたが、無視


「…お前に話がある」


ずっと私を見ていた新藤裕がそう言った。


……話?


『私は、アンタたちと話すことなんて無い』


そう言い、足を前に出そうとしたら…


ガシッ


誰かに腕を掴まれた


上半身だけ後ろに向ける。


「俺達が話あるの。付いてきてくれる?」


さっきの笑顔が消え、真剣な表情の牧野竜雅


「お願い。少しで終わるから」


坂井暁も言った。



……私、アンタたちと話したくないんだけど。

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